そもそもハミルトンとの出会いは、僕が中学生の頃1970年代にさかのぼる。当時は新しい情報といったら雑誌ぐらいしか手に入ってこなかったので、毎日のように本屋に通っていた。そんなある日書棚に「Made in U.S.A」なんて501が表紙の雑誌が並んでいた。中坊の僕にとってはとてつもなく魅力的な情報が詰まった雑誌で、なんとか少ない小遣いをやりくりして買った思い出がある、なんせ1,300円もしたのだから。そして「Made in U.S.A-2」「POPEYE」へと繋がる僕の雑誌を先生にした「モノ好き」人生がスタートした。
まだ当時は海外旅行なんて夢のような話だし、海外の商品を手に取ってみたいという思いはますます強くなっていった。ある時「日本橋高島屋」でL.L.Beanが買えるという記事を見つけて、学校帰りに駆けつけた。そして、バリスティックナイロンのブルーのダウンベスト、それも「L.L.Bean」という筆記体の旧ロゴを買ったのだ。そこから怒涛のモノモノ人生が始まり、ハミルトンとの出会いにつながる。(続く)